逃げられない。秘密を共有した瞬間から、愛は「檻」に変わる。 罪と依存が絡み合う、極限心理ラブ・サスペンス。
【あらすじ】 あの夜。雪の降る山道で、私たちは“何か”を埋めた。 真面目で、倫理観が強く、他人を傷つけることに耐えられない青年・透。 そして、その隣で異様なほど冷静に微笑む恋人・アキラ。 「大丈夫。私を信じて」 彼女のその一言に導かれるまま、二人は誰にも言えない秘密を共有する。 その瞬間から、透の日常は静かに壊れ始める。 捨てたはずの遺留品が、ポケットから見つかる。 シャワーから、一瞬だけ泥水が流れる。 誰もいないはずの部屋で、時計の秒針だけが異様に大きく響き続ける。 これは事故だったのか。 それとも、自分は誰かに追い詰められているのか。 疑念はやがて、最も愛するはずの恋人へ向かっていく。 「もし警察が来たら、あなたは私を裏切る?」 アキラは優しく抱きしめながら、逃げ場のない問いを透に突きつける。 沈黙すれば、共犯者。告白すれば、破滅。 愛と恐怖が絡み合う極限状態のなかで、透は少しずつ、“現実そのもの”を見失っていく。 そして辿り着く。この世界を支配していた、あまりにも美しく、残酷な真実へ。 脳を侵食する疑心暗鬼。「共犯」という名の依存。 そして、“絶対に逃げられない愛”。 これは、恋愛の皮を被った監禁劇。 読むほどに呼吸が浅くなっていく、シリーズ屈指の心理戦サスペンス。 【こんな方におすすめです】 ● 恋愛と心理戦が融合した物語が好きな方 「愛しているはずなのに、信じられない」そんな極限状態の感情サスペンスを味わいたい方へ。 ● 共犯関係・依存関係の物語に惹かれる方 秘密を共有した瞬間、人はなぜ離れられなくなるのか。 危険な絆の構造に没入したい方へ。 ● ガスライティングや認識操作テーマが好きな方 誰が真実を操っているのか分からなくなる、不安定な読書体験を求める方へ。 ● “歪んだ純愛”を描く作品が好きな方 恐ろしく、狂気的で、それでもどこか切ない。 そんな「壊れた愛」の物語に惹かれる方へ。 【本書で得られる体験】 ● 「最愛の人」が最も怖くなる感覚 主人公と同期することで、読者自身もまた、“信じたい感情”と“疑ってしまう恐怖”の間で引き裂かれる。 ● 愛による“支配”の恐ろしさ 人は、愛する相手を永遠に失わないためなら、どこまでしてしまうのか。 本作は、その危うくも美しい執着を描き出す。 ● 読後に残る、「逃げられない愛」の余韻 すべてを知ったあとでさえ、なお相手の手を離せない。 その感情の檻が、静かにあなたの心にも残り続ける。